効果的であると思われるプログラム紹介
TEACCH
(英語:Treatment and Education of Autism and related Communication handicapped Children→Teaching Expanding Appreciating Collaborating and Cooperating Holistic)
エリックショップラーにより開発されたプログラム。現在では自閉症支援の理念と言える。自閉症の知識を共有し、専門家や実践者のスキルレベルを向上させる。自閉症の人々とその家族に質の高いサービスを提供するために、自分自身の知識を増やす。自閉症文化の長所と独自性を評価する。同僚、他の専門家、自閉症者とその家族と協力し、協調する。本人、家族、地域社会に目を向け、全人的なアプローチを採用する。
ESDM
(英語:Early Start Denver Model)
サリーロジャースによって開発され、ジェラルディンドーソンによってASDの社会性発達が促されることが確認された包括的な超早期介入プログラム。ASDの中核症状である対人コミュニケーションだけでなく、認知、運動、身辺自立などの発達領域に対してもアプローチを行う。マニュアルがある。評価にESDMカリキュラムチェックリストを使用する。セラピストが実施する他、ペアレントコーチングにより保護者が実施することの効果検証がなされている。グループセッティングも進められている。開始年齢は主に12~48か月で60か月を超えない。社会的な関わり合い(Social engagement)、共同注意(Joint attention)、楽しみの共有(Share engagement)、感情調整(Emotional regulation)などの発達を促す。
JASPER
(英語:Joint Attention, Symbolic Play, Engagement, Regulation)
コニーカサリによって開発された超早期介入プログラム。遊びに焦点をあて発展させていく中で、共同注意や要求を中心にASDの中核症状である対人コミュニケーションの発達を促していく。マニュアルがある。SPACE(Short Play and Communication Evaluation)で評価していく。個別のセラピーに加え、幼稚園などで教師が実施したり、家庭で保護者が実施することへの効果検証がなされている。実施年齢はESDMよりも長く小学校低学年位まで。共同注意、要求、楽しみの共有、感情調整などの発達を促す。環境側への配慮も重要視している。
PCIT
(英語:Parent Child Interaction Therapy)
シエラアイバーグによって開発れたペアレントコーチングプログラム。子どもの破壊的行動や親と子どものアタッチメントの改善に効果があり、ASDに特化したペアレントコーチではないが、近年ASDの子どもにも適用がすすんでおり、効果検証がされてきている。認定セラピストが親子に実施する。実施年齢は2歳から7歳まで。近年はトドラーPCIT、オールダーPCITなどアダプト版が開発されて、適用範囲が広がってきている。虐待リスクを低減し、子どもの問題行動に対して有用である。